「血管ケア」の正解認知症といえば「脳細胞が知らぬ間に壊れていく難病」というイメージが強いが、血流との関係が明らかになってきた。血管をしなやかに保つことで、脳は若々しいままに機能するのだ。そのメカニズムと対処法を紹介する。

認知症の原因の9割は血管・血流の病気

誰にとっても他人事ではない切実なリスクとなっている認知症。多くの人の身近にありながら、まだまだ誤解も少なくないようです。例えば認知症とは、単一の「病名」ではありません。脳の動きが低下し、記憶力、判断力、理解力などに支障が出て、日常生活に困りごとが生じる「状態」のことを指す言葉です。

認知症の原因とされる病気にはいろいろあります(下図表)。さらに近年は、アルツハイマー病と脳血管障害が併存する「混合型認知症」にも注目が集まっています。

なかでも認知症の原因として最も多く、かつ広く知られているのはアルツハイマー病です。脳内でアミロイドβと呼ばれるたんぱく質が蓄積し、神経細胞の死滅や脳の萎縮を引き起こす病気。これにより、記憶力や認知機能が徐々に低下していくことが知られています。

(構成=福光 恵 イラストレーション=武曽宏幸 図版作成=大橋昭一)