もし「箱の中身」が説明と違ったら…
ここに「100本のうち1本が当たり」と説明されたクジがある。実際に100本の中に1本の当たりがあり、説明された方法で抽選されていたのであれば、外れた人がいたとしても、それは抽選結果として受け入れざるを得ない。
ところが、実際には当たりが入っていなかった場合や、当たりは1本あっても、抽選箱の中にクジが1000本入っていた場合など、あらかじめ説明された条件と実際の設定が異なっていた場合には、問題の性質が変わることはご理解いただけるだろう。
オンラインオリパも、基本的な考え方は同じだ。「本当に、表示されていた条件に沿って抽選が行われていたのか?」「本当に、当たり商品は存在するのか?」が問われることになる。「自己責任」との言葉は、この2点が確認できて初めて成り立つのだ。
1回777円の「脳汁クジ」も登場
スマートフォン上で課金し、抽選によって商品が決まるサービスは、オンラインオリパだけに留まらない。2026年2月にはファミリーマートが「ファミマオンラインくじ」を開始した。7月にはゲーム会社ドリコムが新しいオンラインくじサービス「くるくじ」を開始し、引いた景品を別の抽選に使えるチケットへ交換する仕組みも導入している。
6月にはマルハングループが「脳汁クジ」と銘打ったオンライン限定くじを開始した。1回777円で、10万円分のAmazonギフト券などを賞品として設定している。名称自体、抽選時の高揚感、射幸性を前面に出した商品設計であることを物語っているようだ。
このように現在ではトレカだけでなく、フィギュア、化粧品・アパレル、スニーカー、高級時計、グルメ、ペット関連商品など、対象商品はかなり広がっている。もちろん、これらのサービスは仕組みも運営方法も異なるが、消費者がスマートフォン上で決済し、すぐ抽選結果を確認し、続けて次の購入へと進めるという消費行動が、さまざまな分野に広がっていることは注目すべきだろう。
射幸性の程度にも大きな差があるが、高額賞品、限定商品、残り口数、当選確率、連続購入特典などを組み合わせれば、従来の通販とはかなり異なる購買体験になることは間違いない。この市場がさらに広がるなら、抽選の公正性をどこまで利用者から確認できるようにするかは、もはやトレカ業界だけの課題では済まなくなる。

