NPBとMLBの決定的な差

NPB(日本野球機構)とMLB(メジャーリーグベースボール)ではいろいろな違いがあるが、とりわけ、球団の歴史に対するリスペクトでは大きな差がある。

大谷翔平らがプレーするロサンゼルス・ドジャースの本拠地、ドジャースタジアムには、過去のドジャースの名選手の功績を説明したネームプレートが並んでいる。また、球場内にはアフリカ系アメリカ人初のメジャーリーガー(異説あり)、ジャッキー・ロビンソンや、メキシコ出身の伝説的左腕、フェルナンド・バレンズエラらの銅像が並んでいる。

ドジャースタジアムには永久欠番選手のプレートが並んでいる
筆者提供
ドジャースタジアムには永久欠番選手のプレートが並んでいる

ドジャースの永久欠番は、ロビンソンの「42」、バレンズエラの「34」など12に及ぶ。ちなみに、「42」は、1997年から全球団共通の永久欠番となった。

MLB球団では、過去の名選手を「球団の殿堂入り選手」に選定している。また「永久欠番」も設定し、本拠地球場では、彼らを顕彰する「ミュージアム」も設けている。ドジャースと並ぶ人気チームのニューヨーク・ヤンキースはベーブ・ルースの「3」、ルー・ゲーリッグの「4」をはじめ、「1」から「10」まではすべて永久欠番で、その数は全部で23にも及ぶ。

「OLD BALL GAME」の文化

シアトル・マリナーズは1977年創設の比較的新しい球団だが、それでも永久欠番は、イチローとランディ・ジョンソンの「51」や、ケン・グリフィーJr.の「24」など、4つある。

MLBでも、球場を訪れる目的はもちろん試合観戦だが、ファンは試合の前後に、球場内にあるミュージアムを訪れ、かつての名選手たちの業績に触れて、思い出話にふけるのも大きな楽しみになっている。アメリカ人は野球のことを「OLD BALL GAME」というが、それはアメリカのファンが野球の歴史を大事にしているからだと思う。

しかしNPBでは、過去の名選手の顕彰にそれほど熱心ではない印象だ。東京ドームには野球殿堂博物館があり、過去の名選手たちのレリーフが飾られている。試合前後に多くのファンが訪れるが、球団単位ではあまり熱心とは言えない。

今、NPB12球団で設定されている「永久欠番」は、図表1のようになる。

【図表】NPB球団の永久欠番表
筆者作成

オーナー、ファン、監督など「非選手」の永久欠番を除くと、永久欠番は5球団15人となる。パ・リーグで永久欠番を設定しているのは西武だけだ。