「大名の統治システム」より珍しい要素

彦根城は中核部の金亀山(彦根山)に、国宝の天守を筆頭に天秤櫓、太鼓門櫓と続櫓、西の丸三重櫓などが現存し、内堀と中堀のあいだにも佐和口多門櫓や、日本の城では唯一の遺構である馬屋などが残る。いま挙げた天守以外の建造物も、みな国の重要文化財に指定されている。

彦根城
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それ以外に、藩主の屋敷であった楽々園や、その広大な庭園である玄宮園も城内に残る。城郭の御殿建築が残っている例はきわめて少ないので、貴重な遺構であり、外交のための施設としても重要だった庭園も、「大名の統治システム」の一端を担っていた。また、中堀の内側には西郷屋敷長屋門や脇家屋敷、木俣屋敷などの重臣屋敷も部分的に残り、家臣たちが城の周囲に集住していた様子がいまに伝わる。

要するに、天守や櫓、門などの城郭建築が、石垣や堀などと一緒に残っているが、彦根城にはそれに加え、御殿や馬屋、重臣屋敷など、当時の「大名の統治システム」を支えていた遺構も数多い。