あの店の味を数値化し、二人三脚で再現
現在ではコーヒーだけでなく紅茶やほうじ茶、緑茶、ジャスミン茶までカプセルを用意している。アレルギー対応などの問題があるため、現在はできていないが、将来的にはココアなども用意してプラットフォームをさらに充実させていきたいと語る。
複数ブランドのコーヒーカプセルを展開するうえで欠かせないのが、味の再現技術だ。カプセルを製造するのはグループのユニカフェ。同じ豆をそのまま使うのではなく、店で抽出したコーヒーそのものを味覚センサーと香りセンサーにかけて数値化する。そのデータをもとに豆の種類や焙煎度を組み合わせ、カフェ側が「うちの味だよね」と認めるまで調整を重ねていく。
「同じ豆を使っても、ドリップが違うと同じ味にならないんです。だからお店で出しているコーヒーを元に完全に数値化するのが特徴です。そしてそれをカプセルで出せるように調整していきます。テクノロジーも使うし、職人的なカッピング技術も使います。カフェの方と二人三脚で作っています。この技術がユニカフェにあるので、ブランドに対して『あなたの味を作ります』って言えるんです」(西本さん)
米国版とは違う、日本版だけの工夫
抽出の仕組みにも工夫がある。実はアメリカ版のKEURIGのコーヒーマシンはお湯を一気に注ぐだけだが、日本版はカスタマイズされており、少量のお湯でじっくり蒸らしてから抽出速度を上げる、いわばハンドドリップを再現する制御になっている。カプセルの中身もコーヒー豆が膨らむための空間を確保し、茶葉は粒度を細かく調整するなど、ブランドごとの「らしさ」を一杯に落とし込む工夫が随所に施されているのだ。
現在は20以上のブランドのカプセルがラインナップされ、期間限定カプセルなどが定期的に追加される安定的な状態になった。今後はブランドの数を無闇に増やすつもりはなく、方針としては「増やす」より「入れ替え」に近いという。
「以前は売れるブランドを入れたいと思っていましたが、毎年何個かを入れ替えていくことで、お客様にいろいろなコーヒーを楽しんでもらえたらいいと思っています。1年限定でもKEURIGに愛着を深めてもらえるブランドを展開していきたい」(西本さん)

