成功した深圳にあって、雄安にないもの

9年かけてなお人が住みたがらない新都市に、未来はあるのか。

中国のゴーストシティには、後から人が住み着いた例もある。内モンゴル自治区オルドス市の康巴什かんばし区だ。

約30万人が暮らせる想定で造られたが、入居率はかつて1割に届かなかった。米ニュース週刊誌のニューズウィークは、いまでは同区に12万人を超える人々が暮らしていると2025年に報じている。

ただし、時間が経てば都市として動き出すわけではない。人が集まるかどうかを決めるのは雇用だ。同誌が引用する専門家も、「繁栄には雇用が不可欠だ」と指摘する。

深圳が「成功例」と呼ばれるまでには10年以上かかった。その成長は、西側から流れ込んだ資本によって加速した。

馬草壟からの深圳の眺め
馬草壟からの深圳の眺め(写真=ystsoi/CC-BY-2.0/Wikimedia Commons

ウォール・ストリート・ジャーナルは、いまの中国では西側との断絶、景気の減速、人口の減少が同時に起きていると分析する。深圳に成長をもたらした条件が、雄安には欠けている。

それでも、トップからの掛け声は変わらない。ブルームバーグが伝えたように、習氏は今年3月の視察で、北京の「非首都機能」の移転を加速させ、国有企業、大学、病院の事業を着実に移すとともに、金融機関や研究機関の移転を支援するよう改めて指示した。その上で、「雄安建設の決定は完全に正しい」とも断言した。

号令に応えるかのように、今もオフィスや住宅が次々と建設されている。受け皿ばかりが広がるが、好んで移ろうとする企業や住人はほとんどいない。

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