テレビ局が窓口の募金はどこに行くのか

なお、テレビ局などの呼びかけでも義援金として募集されるものと、そうではないものがある。

例えばフジネットワークの「サザエさん募金」は、全額を日本赤十字社を通して義援金として寄付するが、日本テレビ系列局などでつくる24時間テレビチャリティー委員会の募金は「自治体への寄付を前提に、後日金額と寄付先を公表する」という。義援金としてではなく、自治体の復旧・復興活動に使う寄付となる可能性もありそうだ。

また、窓口によっては義援金に限らない募金の総称として「義援金」という言葉を用いている例もあって、実際に募金がどこに届けられるのかはわかりづらい。

「義援金としての募集なら、赤十字に寄付しても県に寄付してもテレビ局などの窓口に寄付しても扱いは同じです。ただし、募集されているのが本当に義援金なのか、あるいはそれ以外の募金なのかはよく確認し、自分の思いに沿う先へ寄付することが大切です」

直接お金が届くわけではないが…

■「支援金」の役割

一方、「支援金」は、災害支援にあたるNPOなど民間団体の活動を応援するためのお金だ。

冒頭でも触れたように、日本には災害支援を得意とする民間団体が多くあり、各団体がそれぞれの得意分野に応じた支援活動を展開する。こうした団体に寄付し、活動に役立ててもらうのが支援金の役割だ。

支援金の特徴は、支援した1万円を、各団体がすぐさま災害支援に役立ててくれること、支援する人が支援先を選べることだろう。また、1万円がそれ以上の「価値」として被災地・被災者に還元されるかもしれない。

「被災者に直接お金が届くわけではありませんが、自分の思いに沿った活動をする団体を選ぶことができますし、そのお金をもとに技術と経験を持った人たちが支援活動を展開してくれます。定量化するのは難しいものの、金額では測れない価値があります。

また、中・長期で活動する団体も多く、『お金を渡して終わり』ではなくて継続的に被災者のサポートにつなげられるのも、支援金の特徴です」

能登半島地震の際、七尾市に設けられた支援団体の拠点に集められた物資。ここから各被災現場へ物資が届けられた
筆者撮影
能登半島地震の際、七尾市に設けられた支援団体の拠点に集められた物資。ここから各被災現場へ物資が届けられた