これまでは「調整上手で速く動く人」が評価された

直感的にわかりやすいよう、非AI環境とAI環境それぞれにおいて、ハイパフォーマー/ローパフォーマーの特性の差をレーダーチャートに示した(図表1)。これを見ると、非AI環境では、「相談力」「対人感情のケア」「対人関係調整」などの特性が差となっているが、AI環境では、「(思考の)時間軸の長さ」や「脱・二分法思考」など、思考特性の差が大きい。

職種や性年代といった属性を統制したうえで多変量解析を行うと、非AI環境で成果を出している人の特徴は、対人調整、そして役割認識である。もう少し噛み砕けば、「自分に期待されている役割を正確に把握し、関係者と調整しながら、素早く動く人」だ。

【図表2】非AIパフォーマーの特性
出所=パーソル総合研究所「AI環境における人材とマネジメントに関する定量調査」

こうした特性は、日本の職場で長く「デキる人」と呼ばれてきた像と、ほぼ重なる。筆者の実感でも、特に、堅実なビジネス・モデルを「スムーズに回す」ことのできる優秀な人材とは、こうした人材である。