毎日のコーヒーを罪悪感なく楽しめる研究結果が示された。アメリカ心臓協会によれば、1日3~5杯程度のカフェイン入りコーヒーは、多くの成人にとって安全で、心臓や血管の健康にプラスに働く可能性がある<アマンダ・カストロ>
カフェでコーヒーの入ったカップを持つカップル
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科学者らは、カフェイン入りコーヒーを1日最大5杯飲んでも、ほとんどの成人にとって安全であり、いくつかの重大な心疾患のリスクを下げる可能性さえあるとする新たな指針を発表した。

この知見が重要なのは、心臓病学の分野では長年、カフェインをめぐって相反する情報が伝えられ、多くの患者が摂取量を制限するか、完全に避けるよう指導されてきたためだ。

今回の研究は、何百万人ものコーヒー愛飲者が必ずしも飲む量を減らす必要はない可能性を示している。カフェインが人によってどのように異なる影響を及ぼすかについて理解が進めば、将来の推奨内容が変わる可能性もある。

アメリカ心臓協会(AHA)は新たな科学的声明を発表し、1日最大400ミリグラムのカフェイン、すなわちカフェイン入りコーヒーで約240ミリリットルのカップ3~5杯分は、ほとんどの成人にとって概して安全だと結論付けた。

人によっては、心不全や心疾患、脳卒中のリスク低下と関連する可能性もあるという。

一方、声明は、高用量のカフェインを含む飲料、特にエナジードリンクやエナジーショットは、血圧を上昇させ、不整脈を引き起こす恐れがあると警告している。カフェインは摂取源によって影響が異なるということだ。

新たな研究で分かったこと

AHAの検証では、適度なコーヒー摂取が心血管の健康を支える可能性を示す証拠が増えていることが明らかになった。

研究者らによれば、カフェイン入りコーヒーを日常的に飲む人は、心不全、冠動脈性心疾患、脳卒中の発症率が低い傾向にある。

複数のランダム化比較試験では、コーヒーを習慣的に飲む人は心房細動のリスクが低いことも示されている。

ただし、科学者らは、コーヒーの健康効果がカフェインだけによるものではない可能性を指摘する。

コーヒーには、抗酸化物質や抗炎症作用を持つ成分など、数十種類の生理活性物質が含まれている。カフェイン入りとカフェインレスの双方が、特定の疾患リスクの低下と関連している理由は、こうした成分によって説明できるかもしれない。

声明によれば、フィルターを通したコーヒーはLDLコレステロールを上昇させない。

一方、フレンチプレスやトルココーヒー、煮出しコーヒーなどのフィルターを使わないコーヒーには、LDL値を上昇させることが示されている「カフェストール」という成分が含まれている。

カフェインをめぐる指針はどう変化したのか

今回の科学的声明をまとめた執筆グループの委員長で、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の医学教授を務めるグレゴリー・M・マーカス医師は、カフェインに関する正式な指針は、これまで驚くほど限られていたとニューズウィークに語った。

マーカスによれば、従来の推奨は「科学というより、一般的な通念に基づいたもの」で、不整脈や高血圧の患者にカフェインを完全に避けるよう勧めることが多かった。

「近年、厳密に実施された臨床試験のおかげで、少なくともカフェイン入りコーヒーには、最も一般的な不整脈である心房細動を予防する働きがある可能性が分かってきた」と、マーカスは述べた。

また、カフェインと血圧の関係については、個人によって「どちらの方向にも作用する可能性がある」と説明した。

心臓病学の診療ガイドラインがカフェインに直接言及するようになったのは、つい最近のことだ。

心房細動の患者について、カフェインを避けてもメリットはないとする正式な推奨が、初めて示された。

マーカスによれば、今回の知見は、将来的に医師が一部の患者にカフェイン入りコーヒーを勧めるようになる可能性も示唆している。

ただし現時点では、心血管への効果を期待してカフェインを処方するほど、証拠は強くないと注意を促す。

それでも、特に心房細動や心不全のリスクをめぐる有望な兆候を踏まえると、今後の研究によって、より明確な指針を策定するための土台が築かれる可能性がある。