最北端の米軍基地があるグリーンランドの価値

1月20日、ドナルド・トランプ氏が第47代アメリカ大統領に就任した。私は大のトランプ嫌いだが、短期的に世界はうまくいく可能性があり、複雑な心境だ。

米国の調査会社「ユーラシア・グループ」を率いる政治学者イアン・ブレマー氏は、世界の10大リスクを毎年発表している。2025年の1位は「深まるGゼロ世界の混迷」。かつて国際秩序はG7やG20といった国々によって維持されてきたが、トランプ大統領はアメリカファーストであり、「世界の警察官」役をやるつもりはない。よって世界はリーダーがいないGゼロ状態が強まるという予測である。

残念ながらブレマー氏の予測は甘い。トランプ大統領は就任前から、すでにG1、つまり我こそが世界の覇者であるかのような振る舞いをしていた。たとえば昨年12月下旬には、デンマークの自治領グリーンランドについて「国家安全保障のためにアメリカが所有すべき」と主張。その後買収に応じなければ高い関税をかけるばかりか、軍事的なオプションもちらつかせてデンマークを脅した。

(構成=村上 敬 写真=時事通信)
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