粗鋼生産量は世界24位もう偉大な会社ではない
2月7日の石破茂首相とドナルド・トランプ大統領による初の日米首脳会談後の共同記者会見で、トランプ大統領は日本製鉄によるUSスチール買収計画について、「買収ではなく多額の投資で合意した」と発言した。一歩前進と評価する向きもあるが、トランプ大統領の経済・経営オンチぶりがよく表れていて、暗澹たる気持ちになる。
日本製鉄のUSスチール買収計画に横やりを入れたのは、米2位の鉄鋼大手クリーブランド・クリフスだ。クリーブランド・クリフスはUSスチールの買収で日本製鉄に競り負けた恨みから、全米鉄鋼労働組合(USW)を巻き込んで買収阻止に動いた。また、奇しくもそのタイミングで、退任前、何か成果の欲しいジョー・バイデン前大統領が「わが国の安全保障と重要なサプライチェーンにリスクをもたらす」として買収禁止の行政命令を発表した。
トランプ大統領は就任後、民主党への当てつけとして、バイデン前政権時代の政策を覆す大統領令を次々に出している。しかし、USスチールの買収計画に関しては、バイデン前大統領のスタンスを踏襲した。日米首脳会談後の大統領専用機内でも、「USスチールは世界一の企業だった。それを他国に買わせるつもりはない」と、あらためて買収を認めない姿勢を示している。
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(構成=村上 敬 写真=iStock.com/STILLFX)
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