森川さんと初めてお会いしたのは2022年4月のことです。出張帰りでお疲れなのに「そこしか時間が取れないから」と、深夜にバーで待ち合わせしました。会うなりPCを開き、日本と中国のマーケットについて議論が白熱したのを覚えています。中国はeコマースとインフルエンサーによるマーケティングで先行する一方で、日本は対面での販売が強い。私は両者の強みを活かした、持続的なビジネスについて、お話ししました。

渋谷のサムライのオフィスにて。
撮影=宇佐美雅浩
渋谷のサムライのオフィスにて。

それから少しして可士和さんとお会いしたとき、私はかなり緊張していました。私にはパーフェクトダイアリーを世界に通用するブランドにする夢があり、その実現に可士和さんのデザインの力が必要だと確信していたからです。そんな私の様子を察してか、奥様が温かく場を和ませてくださり、素直に想いを伝えられたように思います。その日をきっかけに、私たちならではの世界観を、ロゴやパッケージ、旗艦店に落とし込んでいただきました。先日、その旗艦店がレッド・ドット・デザイン賞(※)のブランド&コミュニケーション部門で最高賞を受賞しました。

※「デザイン界のアカデミー賞」と称されるドイツのデザイン賞

(構成=渡辺一朗 撮影=宇佐美雅浩)
【関連記事】
出席番号も近かった――キンドリルジャパン社長 入澤由典×筑波大学客員教授 梅田惠
友達を作っておいで――アサヒ飲料会長 米女太一×ものつくり大学理事長 土屋喜久
2時間ドラマへの眼差し――ベルシステム24ホールディングス社長 梶原浩×阪南大学国際学部教授 大野茂
音楽の一瞬、歴史の一瞬――フレアス社長 澤登拓×ピアニスト 塩谷哲
始まりはCDジャケット――吉野家名誉会長 河村泰貴×音楽プロデューサー 今井了介