福岡県立嘉穂高校の3年先輩で、柔道のインターハイ重量級で準優勝した末廣先輩のお名前は、当時から存じていました。私自身は無縁でしたが、文武両道を謳うわが校の柔道部は何度も全国制覇した強豪。私が山下泰裕・全日本柔道連盟前会長と何度かお目にかかった際は、山下さんに最後に勝った同期の故吉岡剛君の話で盛り上がりました。

東京・六本木の「博多料理 竹茂」にて。
東京・六本木の「博多料理 竹茂」にて。

もっとも、末廣先輩との初対面は私が富士通社長となった翌年の2016年2月、場所は柔道部のOB会が集う東京・六本木の串焼き店「竹茂ちくも」でした。末廣先輩と同期の大手企業元会長と同席した場へ末廣先輩が駆けつけてくださったのです。元会長の「おお、末廣かっ!」の一言で50年の時空の隔たりも吹っ飛び、大いに意気投合。偶然居合わせた若い後輩女子たちとともに「歴史は遠し三千年♪」と校歌斉唱で締めました。これを契機に、末廣先輩が柔道部のOB会に「各界で活躍している同窓生が大勢いる。柔道部だけではもったいない」と提案され、全同窓生が出入りできる「淬礪さいれい会」に衣替えしたと伺いました。

国鉄の人事課から鯨の輸入商社に転じ、全国屈指の実業団柔道チームを率いた末廣先輩。質実剛健、信念はブレないし懐が深い。実業界や故郷の飯塚市への率直なご意見でいつもお話が弾みます。淬礪会のメンバーは80代から大学生までと幅広い。国鉄民営化の際に労組と激しくやり合った末廣先輩のような方々の知見を、若い人たちは直に吸収してほしいですね。 (田中)

(構成=西川修一 撮影=初沢亜利)
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