内閣提出法案の数は多いが、その中身は

第一に、内閣提出法案のすべての成立についてである。64本全成立という数字は、参議院で与党が少数である現状を踏まえれば、たしかに国会対策上の達成ではある。だが有権者が見ているのは本数だけではなく、その中身であり順序であり、実質であろう。

今国会で優先的に政治的資源が投入され、成立したのは、改正皇室典範や副首都法、国旗損壊罪新設であった。いずれも自民党の政権公約であると同時に、日本維新の会との連立政権合意書に由来する案件だった。

他方、生活に直結する飲食料品の消費税引き下げは、「検討を尊重する」はずだった社会保障国民会議の実務者会議が結論を出せないまま閉会を迎えた。会見でも首相は「社会保障国民会議の結論を先取りすることはいたしません」と述べるにとどまったはずだが、最終的に総理裁定となり、7月30日になって「自らの判断」で実施する運びとなった(とはいえ、法改正は秋の臨時国会次第だ)。