「正解はない」ことを受け入れる
自由には、悩みや不安も伴いますが、その中にも楽しさがあります。
知らない外国の土地で、1人旅をすることを想像してみてください。言葉もわからず、土地勘もなく、頼る人もいない。その代わり、どこに行くにも、何をするにも、自分1人で自由気ままに決められる。
それはとても不安なことでもありますが、それこそが人生の冒険です。ワクワクする気持ちが湧き上がってくる状況でもあるのです。
そんな不安とワクワク感が入り混じった世の中を、これからどうやって乗り切って渡っていくのがよいのか? この問いに「正解はない」のですが、一ついえるのは「何事においても完全を求めることは不可能と考える」ことが大事ということです。
「正解のない時代」「答えのない時代」では、仮に何か「これだ!」と思える答えを見つけても、状況や環境の変化によって、その答えに対するスタンスも変えていく必要に迫られます。あるとき「完全」であったものでも、次の瞬間には完全ではなくなってしまうのです。
このように「正解のない時代」「答えのない時代」は、一寸先は闇です。先のことが不透明なのです。
こうした状況を乗り切る考え方は、大きく二つの対極的な考え方に分けられます。
一つは、「完全はないが、安全はある」。つまり、安全度の高い方向を目指していく安全志向路線です。
もう一つは、「出たとこ勝負にかける」。いわば、リスクをとった、一か八か路線です。
以下、それぞれのポイントを挙げておきます。
人材業界では「公務員が安定」は大間違い
「正解のない時代」では、職業選択でも、絶対的に安定した職業を探すのは困難です。
それでも、安全路線で選べる職業にはどんなものがあるのか、その職業にはどんなメリット・デメリットがあるのかは、よく調べてみるしかありません。これまでの常識的な判断は当てにできないことも心にとどめておく必要があります。
例えば「安定的職業のナンバーワン」と思われている公務員ですが、人材業界ではむしろ、「公務員が安定しているというのは、間違い」というのが定説になっています。
確かに公務員は、経済不況の影響を受けにくく、解雇のリスクも極めて低いので、安定した職業といえます。
しかし、一方で、公務員ならではのデメリットもあります。異動・転勤が多い、成果を上げても給与が上がるわけではない、年功序列制が根強い、部署によっては残業が多いなどです。
さらに、転職したいと思っても、転職市場での評価が低いため、転職成功率も低いという現実があります。公務員として経験を積んでも、民間企業が求める市場価値の高いスキルにつながりにくいことが、その要因とされています。
しかし、この先公務員から民間に転職する可能性は低いし、こうしたデメリットは問題でない人にとっては、公務員はやはり安定的で、安全志向にはもってこいの職業といえるでしょう。
また、最近は、将来AIにとって代わられる職業があることがよく話題にのぼります。
検索すると、将来AIに代替される可能性の高い職業リストも見つかります。また、AIが進化しても、なくならない職業もリストアップされています。
安全志向でいくなら、後者のカテゴリーにある職を選ぶのが妥当でしょう。しかし、将来的にAIにとって代わられそうな職業でも、生き残っていく余地のある職業もありますし、なくならないといわれていた職業でも、AIの進化によって、どんどんリストが更新されているのが現状です。

