人間関係のトラブルを生む3つの圧縮ファイル

人間関係でトラブルが絶えない人は、3つの圧縮ファイルを抱え続けています。

防衛機制という、自分を守るためのメカニズムの中でも、代表的なのが「理想化」「否認」「反動形成」の3つです。

①理想化

理想化とは、「親を尊敬するいい人」という理想的な子供を演じて、「親を完璧な存在」と見なすことで、自分を防衛していく方法です。健康的な成長なら「親は完璧ではないんだ」ということを知り、反抗期を通じて、親離れをしていきます。しかし、特に優等生タイプは「いい人仮面」を被り続けてその機会を失いがちです。

②否認

怒りや寂しさ、失望といった負の感情を「なかったことにすること」を否認といいます。「親に対してネガティブな感情を持つなんていけないことだ。私にはそんな感情なんてない」と自分を思い込ませて痛みを感じなくする防衛方法です。

③反動形成

本当は痛みが大きいほど、それを覆い尽くすように「感謝」を声高に叫ぶようになることで、自分を守る防衛方法です。

SNSでも、「感謝」や「ポジティブに」というキーワードで埋め尽くされた投稿をする人がいます。そんな投稿を見ると、無理をしていて苦しさばかりを感じてしまいます。

これら3つの反応は、防衛本能が作動しているサインです。

しかし、いくらごまかしても蓋をされた感情は消えることはありません。圧縮されたファイルは、心の奥深くで膨張を続けていきます。

自分の心を救う問いかけ

では、どうすればよいのでしょうか。

書影
松橋良紀『誰とでもうまく「話せる人」と「話せない人」の習慣』(明日香出版社)

それはまず、「私は本当に負の感情がないのだろうか?」と自分に問いかけることです。

その問いに対して、最初は何も感じないかもしれません。それでも、丁寧に心の奥に目を向けていくと、忘れていた記憶、見て見ぬふりをしてきた出来事が、少しずつ浮かび上がってきます。

怒りや寂しさがこみ上げてきたら、それは回復の兆しです。自分の感情を自分自身が見つめ直している証拠です。

これらの感情に気づき、言葉にすることは親を否定することでも、恩を忘れることでもありません。自分の心を救うための旅の第一歩なのです。

自分の感情を見つめ直そう!
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