国を頼っても「従量課金」される
「だまされた」と感じた消費者は、一体どこに助けを求めればいいのだろうか。
かつて、こうした不当な囲い込みや誤認を招く表示に対しては、独占禁止法や景品表示法に抵触する恐れがあるとして、「公正取引委員会」に調査依頼や情報提供を行うケースが一般的だった。
しかし、公取委への報告は、あくまで行政が市場を監視するためのデータ集めであり、個人の契約を直接解除してくれるわけではない。また、調査結果が個別に報告されることも基本的にはない。
現在、国や自治体が大々的に推奨しているのは、地方公共団体が設置している身近な「消費生活センター」等をご案内する「消費者ホットライン」、通称「188(いやや)番」への相談だ。
だが、ここに現代のもう一つの「罠」が存在する。
この「188」番、いざ携帯電話からダイヤルすると、音声ガイダンスに従って地域の窓口に繋がる仕組みになっているが、多くの場合は窓口に繋がるまでの待ち時間も含め、「ナビダイヤル」による通話料が発生する。これが「20秒ごとに10円」程度の従量課金なのだ。10分相談すると300円、30分相談すると900円の負担となる。
サブスクの罠にかかり、数千円〜数万円の被害を免れようと必死になって相談の電話をかけている最中にも、受話器の向こうでは20秒ごとに10円のメーターが回り続ける。混雑でオペレーターに繋がらず、5分、10分と待たされれば、それだけで数百円の通話料が消費者の自己負担として積み上がっていく。
さらに、苦労して繋がったとしても、消費生活センターの対応はあくまで「個別の相談」であり、事情を聴取して「今後の情報提供として承ります」と終わるケースや、事業者との交渉方法をアドバイスされるにとどまることが多い。国や行政の救済システムそのものが、相談すればするほど消費者に「従量課金」を課す構造になっている現状は、極めて皮肉と言わざるを得ない。
契約前にリスクがわかる情報源
行政のセーフティネットすら完璧ではないデジタル社会において、私たちはどのようにして身を守ればいいのだろうか。数百ページに及ぶ「利用規約」を契約のたびに一言一句読み込むのは、現実的には不可能だ。
そこで、筆者が強く推奨したい最強の自衛ライフハックがある。それは、サブスクリプションサービスを契約(課金)する前に、「Googleマップ」でそのサービスの日本法人のクチコミを調べるという方法だ。
「なぜ店舗でもない配信サービスの評判をGoogleマップで調べるのか?」と疑問に思うかもしれない。しかし、ここには集合知の生々しいリアルが詰まっている。
実際に、今回の件で問題となった「DAZN Japan Investment合同会社」のオフィス所在地をGoogleマップで検索してみると、その評価は「星1.2」(6月18日時点)という驚異的な低数値を叩き出している。
