保有する期間が長いほど利益が大きくなる

もちろん、銘柄によって下がることや、コロナ禍などで一時的に下落した瞬間はありますが、市場全体の平均株価はずっと上がってきたという印象でしょう。世代によって投資の概念やイメージは違うのです。

インフレ時代を生きていく子どもたちは、「株価はずっと上がり続ける」という印象を持つ世代となる、と予想しています。そんなとき、大人になってから投資を始めるのか、子どもの頃から投資に触れておくのか。後者のほうが「お金に強い」大人になるのではないでしょうか。

金融学で有名なジェレミー・シーゲル氏の著書『株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす』(日経BP社)は、投資家のバイブルといわれています。その中に、過去200年の膨大な金融市場データをもとにした、実質のトータルリターン(投資で得られた総合的な収益)のグラフが出ています。

このうち、株式のグラフに注目しました。多くの方が思い浮かべる株価チャートは、上がったり下がったりしていると思います。ところが、長い目で見ると……実質の株式のトータルリターンは、ずっと上昇を続けているのです。なんと、200年で約60万倍も上がっています。このグラフだけでも、株式は「長く持つほうが強い」とわかりますよね。

子どもは大人よりも時間を味方にできる

短期で見れば、株価は上がったり下がったりするものですが、子どもには大人よりもずっと長い時間があります。それは、投資の強みになるはずです。

投資の利益が非課税になることで話題のNISAは、個人が安定的な資産を形成することを目的とした、国の税制優遇制度です。

2024年に改正された新NISAでは、投資信託を対象とした「つみたて投資枠」と上場株式を含む「成長投資枠」の2種類が設けられ、併用することで年間360万円まで、生涯で1800万円(成長投資枠は1200万円)までの投資ができるようになりました。

通常、投資で得た利益には約20%の税金(所得税、住民税など)がかかりますが、NISA枠での投資は、「利益に対する税金がゼロ」となります。

そして、2026年以降、早ければ2027年に、0~17歳を対象とした「こどもNISA」(仮称、以下同)を設定する方針が「令和8年度税制改正の大綱」で示されました(2025年12月26日閣議決定)。

施行されれば、子ども名義のNISA口座が開設できるようになります。対象は投資信託の「つみたて投資枠」に限定され、年間の投資上限は60万円、保有限度額は600万円になる予定です。