2000万円より先に答えるべき問いがある
カルメンさんは「孫の世代が同じようにできるかどうかは、すごく心配している」とも言っていた。今の現役世代が、彼女の設計をそのまま再現することは、おそらくできないだろう。
それでも、2000万円という数字を積み上げることに追われている現役世代に、カルメンさんの生き方は一つの普遍的な問いを突きつける。老後にいくら準備するかより先に、月いくらで暮らせる構造を作るのか。
自分の生活コストを把握し、使える制度を知り、削らない支出と削る支出を、自分で決められるのか。
その問いに向き合うことを後回しにしたまま、政府や金融機関が示す数字だけを目標に老後資金を貯め続けても、「足りるかどうかわからない」という不安は消えない。
老後の備えとは、誰かが決めた大きな数字を目指すことではなく、自分が月いくらで、どうやって生きるかを、まずは自分で決めることなのだ。


