「精神腫瘍科」という名へのコンプレックス

実は私も、「精神腫瘍科」という名前にはコンプレックスがあった。私が勤めている病院に通う患者さんは、自分にとって最良のがんの治療を受けることは強く希望しているが、こころのケアについては希望しない人も多い。

しかし、本人が望んでいなくても、主治医が本人のメンタルの状態を心配して精神腫瘍科を勧めることがある。そうすると、主治医の厚意を無にしたくないと、患者さんは気乗りしないのにしぶしぶ受診するのだ。

女性患者が医療クリニックで順番を待つ
写真=iStock.com/recep-bg
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そのような人にとって私は招かれざる客であり、最初に「精神腫瘍科の清水です」と名乗ると、「ついに俺は精神にもがんができてしまったのか」と皮肉交じりに言われた経験が何度かあった。