「産業の血液」を滞らせないために
筆者がドライバーとして働いていた30年前の1990年代は、まだドライバーが誇りを持って働くことができる時代だったと思う。
確かに筆者も「お前ら肉体労働者だろ⁉」と蔑まれた経験を何度もしている。
しかし、相応の収入と、何よりも拘束されにくい自由な働き方ができたことから、職業に誇りを持つことができた。
しかし今は、働き方はギチギチに管理され、かつ収入も全産業の平均に比べると依然として安い。残念ながら、職業としての魅力は30年前と同じではない。
こういった待遇を改善するべく、「物流の2024年問題」以降発動した政府の物流革新政策だが、待遇改善の恩恵を実感しているドライバーや、拘束時間や収入アップという形でドライバーに反映できている運送会社は、まだ限られていることが今回のアンケート調査からは明らかになった。
「物流は産業の血液」と言われる。
ドライバーがモノを運ばなければ、すべての経済活動は滞ってしまう。ドライバーの数が減ることは、少子高齢化と人口減少が続く日本社会においては避けることができない。
だからこそ、せめてドライバーという職業を「嫌がられるもの」ではなく、魅力ある職業へと変化させなければならないのだ。


