若手ドライバーは「理不尽」が許せない
最後に、30代以下を「若手」、40代以上を「ミドル・シニア」と分類し、それぞれ不満を感じるポイントの差を考察したい。
なお、アンケート調査では、「ミドル・シニア」1205人に対し、「若手」は311人に留まる。そのため、標本調査としては十分ではなく、以降の考察はあくまで参考程度であると理解してほしい。
質問「仕事で負担に感じることを教えてください」について、「若手」「ミドル・シニア」でクロス分析をかけた結果が図表6である。
「若手」が「ミドル・シニア」に比べて不満を感じやすい項目は以下の4つだ。
「休憩・トイレなどの環境が悪い」 6.5ポイント差
「付帯作業(荷下ろし・検品など)が多い」 3.3ポイント差
「荷主や関係者の対応が悪い」 3.1ポイント差
「拘束時間が長い」 3.0ポイント差
これらを勘案すると、「若手」ドライバーの方が「理不尽であることに対する感受性が高い」可能性が見えてくる。
例えば休憩場所やトイレの問題は、一般的な職業であれば当然のこととして提供されるべきものであって、ドライバーゆえに苦労しなければならないというのは理不尽である。「荷主や関係者の対応が悪い」というのも、「なぜ見下されなければならないのか?」と理不尽に感じるだろう。
付帯作業や拘束時間については、現在では国の方針として「改善しなさい」(輸送効率の向上に努めなさい)と法令(物流効率化法など)で指針が示されている。それを「行わないこと」はやはり理不尽であろう。
熟練なのに収入に直結しない不満
逆に、「ミドル・シニア」では、これらの理不尽に悪い意味で慣れてしまっている可能性がある。
「ミドル・シニア」では「若手」に比べて、「給与が労働に見合わない」が5ポイント差で不満が高い。
これについては、トラック輸送ビジネスの構造的な問題がある。
トラックドライバーという仕事の性質上、熟練ドライバーだからと言って、生産性が2倍3倍に跳ね上がることはない。そのため、年功序列的な給与アップには限界がある。
これが、「若手」よりも「ミドル・シニア」が給与に対する不満を感じやすくなる一因ではないだろうか。

