睡眠の質を下げる寝る前の習慣は何か。精神科医の藤野智哉さんは「『寝酒』という言葉があるように、お酒は入眠を助ける効果が一時的にあるようにみえて、睡眠の後半に中途覚醒を増やし、睡眠を浅くする原因になることが多い」という――。

※本稿は、藤野智哉『「ちゃんとしなきゃ」が止まらないあなたに贈る 頑張れない日の休み方レッスン』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。

ベッドで不眠症に苦しんで落ち込んでいる男
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眠れない夜を招く「寝酒習慣」

夜中に目が覚めてしまう「中途覚醒」の原因はさまざまですが、加齢は大きな要因のひとつに挙げられます。

年齢を重ねると、ノンレム睡眠の中でも深い段階のものは減り、浅い段階のものが増加します。浅い眠りは外部刺激に対する感覚が鋭くなるため、わずかな物音や温度の変化、体の不快感などで目が覚めやすくなるのです。

睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠を約90分周期で繰り返しますが、この周期は日によって変わり、個人差も大きいものです。

寝室が暑い、寒い、あるいは寝具の不快感などで中途覚醒が増えますし、アルコール摂取するとトイレが近くなり目が覚めます。

アルコール自体の作用としても一時的に眠りを促すものの、夜半にかけて代謝が進むと睡眠を浅くし、目が覚める原因になります。

心理的要因も大きな役割を果たします。ストレスや不安、緊張が強いと交感神経が優位になり、睡眠が浅くなります。

中途覚醒は誰にでも起こり得るものですが、たとえ一晩に数回目覚めても、再入眠できればそこまで大きな問題ではありません。

ただ、頻繁に目覚めてそのまま眠れなくなったり、あるいは翌日に強い倦怠感が残ったりする場合は、不眠症や睡眠時無呼吸症候群などの可能性も考慮する必要があります。

アルコールのとりすぎ、
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