睡眠を壊す「寝る前スマホ」

寝る前にスマホをいじる習慣が、睡眠に悪影響を与えることはもはや言うまでもありません。

スマホの画面から発せられるブルーライトは内因性光感受性網膜神経節細胞という細胞に刺激を与え、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制します。その結果、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が下がったりする可能性が指摘されています。

ただ、問題はブルーライトだけではありません。スマホを使う行為そのものが脳を刺激してしまうのです。特に、SNSは情報量が多く、入眠を妨げる大きな原因になります。SNSや動画を見ると脳が覚醒状態になり、副交感神経が働きにくくなります。

スマートフォン
写真=iStock.com/Urupong
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本来、寝る前はリラックスして副交感神経を優位にし、体を落ち着かせることが大切なのに、スマホはその逆の方向に脳を導いてしまうのです。

ではどうすればいいのでしょうか。

例えば、小さな子供を寝かしつけるとき、多くの親が本を読み聞かせますよね。これは、時に物語を通じて心を落ち着かせ、副交感神経を優位にする効果があります。

本の内容が頭に入ること自体は刺激になりますが、親の声による安心感や、絵と声だけのシンプルな情報であるため、過剰な刺激にはなりません。

物語にのめり込みすぎると逆に興奮してしまうこともありますが、「つまらない授業で眠くなった経験」があるように、適度な退屈さは睡眠を助けることもあります。

もし何かを読みたい場合は、紙の本がおすすめです。スマホやタブレットよりも睡眠への影響が少なく済みます。どうしても使いたい場合は、ナイトモードやブルーライトカット機能を活用しましょう。

「寝る前のスマホ禁止」で、
睡眠の質が劇的に変わる!

コーヒーでごまかした眠気はいつか倍返しに

昼間に眠気を感じたとき、多くの人がコーヒーやエナジードリンクなどカフェインを含む飲料を口にします。しかし、「眠気のマスキング」は根本的な解決にはなりません。

マスキングという言葉からもわかるように、睡眠不足という事実を覆い隠しているだけ。

さらにカフェインの血中半減期は平均約4~5時間とされ、昼に摂取しても夕方以降まで体内に残ります。夕方以降の摂取は特に入眠を妨げ、夜の睡眠の質を低下させる可能性が高いとされています。

カフェインは摂取量が多いほど睡眠の乱れを引き起こします。覚醒感が強くても、実際には脳や体の疲労は回復していません。つまり、眠気をカフェインでごまかすことで、本来必要な休息をさらに先延ばしにしてしまい、結果的に疲労が蓄積するリスクが高まります。

カフェインはドーピングのように疲れをごまかし、一時的なパフォーマンスを向上させます。しかし、長期的に見てもいいことはあまりありません。タバコのニコチン同様、覚醒効果があるものの健康リスクが大きく、特に夜間の摂取は眠りを阻害します。

さらにカフェインは依存性を持つことも知られています。もはや、睡眠の敵と言ってもいいでしょう。

そもそも、昼間に強い眠気を感じるのは「前日の睡眠が足りていないから。カフェインで喝を入れるのではなく、眠気の原因となる生活習慣を見直す方が根本的な解決につながります。

昼間の眠気を防ぐ工夫として、午前中に日光を浴びることや、昼休みに10~15分の仮眠を取り入れるといいでしょう。

カフェイン摂取は問題の先延ばしでしかありません!