2つ目は、AIの社会への浸透が加速するという問題です。アメリカでは、2025年の5月に卒業した大卒が、突然「就職氷河期」に直面して話題になりました。従来は、花形職種であったソフトウェア・エンジニア(SE)であるとか、ファイナンシャル・アドバイザーといった知的労働における「初級職」をAIが奪っていったからでした。
それから丸1年が経とうとしている現在、2026年5月卒業の大卒の就職は「より困難に」なっていると言われています。そして「失われた初級職は二度と人間には戻ってこない」という言い方もされています。これに対して、アメリカ国内での議論は進んでいません。
民主党の一部は、EU内での議論に影響されて、AIはプライバシーの侵害であるとか、教育への悪影響という文脈での規制を主張していますが、その声はあまり大きくはありません。ですが、メガ上場が実現して複数のAI企業がより多くの資金と影響力を手にする中では、AIの社会的影響に関する議論は避けられなくなると思います。
ここから先は無料会員限定です。
無料会員登録で今すぐ全文が読めます。
プレジデントオンライン無料会員の4つの特典
- 30秒で世の中の話題と動きがチェックできる限定メルマガ配信
- 約5万本の無料会員記事が閲覧可能
- 記事を印刷して資料やアーカイブとして利用可能
- 記事をブックマーク可能
当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら


