相続には保険ならではのメリット
保険という体裁をとることで、20年間で25%も目減りするのなら、直接債券や株式投資信託に投資したほうがいいということがお分かりいただけたと思う。
資産運用において年率1%とか2%という端数を軽く見てはいけない。それが長期間にわたると大きな違いになってしまう。
それでは、生命保険を活用するメリットはないのだろうか?
死亡保障等の何らかの保障が欲しい場合は、考える価値がある。特に終身保険は相続税対策にもなる。
具体的には、相続人(例えば子供)を被保険者にして(親の)終身保険を掛ければ、相続人の死亡保険金で「相続税」を支払うことが可能だ。
また、現金で相続するのではなく、その現金で(親の)保険料を支払い、相続人(子)を被保険者にして終身保険に加入する。すると、生命保険金には法定相続人1人当たり500万円の非課税枠があるので、相続税の節税になる。
上記のように、生命保険にはさまざまな利用方法があるが、保障に絡めず純粋に資産を増やす目的の場合は、保険を利用するメリットはないといえる。
投資口座よりは節税できるが…
参考までに付記しておくが、生命保険で資産運用をし保険金を一時金で受け取ると、「一時所得」とみなされ税務上有利になる。
具体的には次の通りだ。
保険に加入してから5年以上経って保険金を一時金でもらった場合は、一時所得となり、保険金から50万円を控除した金額の2分の1にしか税金がかからない。(課税方式は総合課税)
運用益が50万円未満の場合は保険金に対する税金はゼロ、50万円をいくらか超えてもゼロに近いので、投資信託を証券会社の特定口座で運用した場合に比べてメリットがあった(特定口座の場合は運用益に対し20.315%の税金がかかるのだ)。
ただし、現在、NISAで投資信託を運用すれば非課税(0%)なのでNISAにはかなわない。
もし、NISA枠(合計1800万円)を使い切ってそれ以上の資産運用を目指すというのなら検討の余地はないわけでない。

