「お前は川で拾ってきた子だ」

松竹さんは、関東地方の町工場で働く父親と専業主婦の母親、10歳違いの姉の4人家族で育った。松竹さんが物心ついた時、すでに“家庭内いじめ”は始まっていた。

「両親は男の子が欲しかったのだそうです。私が物心ついた時には、『お前は川で拾ってきた』『どんぶら子、すっこっ子』と毎日のようにいじめられて泣いていました。10歳上の姉はいわゆる不良になって、気に入らないことがあると私のことを叩いていました」

4歳になった松竹さんは、親戚の家のゴミ捨て場にあったおもちゃのピアノを拾って帰り、遊びで鍵盤を自由にたたき歌い始めた。初めてのピアノなのに、メロディーになっていた。驚いた両親は、末娘を音楽教室でピアノを習わせ始めた。