インド料理や中華が食べられなくなる?
スパイシーなカレーがおいしいインド・ネパール料理店や、本場の味が楽しめる中華料理店などの一部がいま、窮地に立たされている。
背景にあるのは、2025年10月16日に省令改正された外国人経営者のための在留資格「経営・管理」の厳格化だ。これにより、人気店であっても要件をクリアできず、店を畳んで帰国しなければならない人が出てくる可能性がある。
省令改正からまだ半年であり、厳格化が直接的な原因で閉店に追い込まれるかどうかは不明だ。だが、SNSなどでは在留資格の更新ができるか心配する経営者が声を上げ始めており、一部の日本人が彼らを救うために署名活動まで行う事態となっている。
在留資格の厳格化で、いま現場ではどんなことが起きていて、何が問題となっているのか。外国人の在留資格に詳しい行政書士に話を聞いた。
「まじめな外国人」まで追い出しかねない
「がん細胞が見つかったとき、本当は手術をして、悪い部分を摘出する、あるいは、適切な治療をするべきだと思うのですが、それができない状態。いま起きていることは、身体にとっていい細胞まで、すべて殺してしまうことです。こうしたやり方が本当に日本のためになるのでしょうか?」
行政書士は、ため息をつきながらこう語る。
がん細胞に例えたのは、「経営・管理」を日本移住のために悪用したり、ペーパーカンパニーを設立したりしている人々だ。2023年9月~12月、出入国在留管理庁が不審な申請が疑われる事案300件を調査したところ、約9割が経営実態のない企業だったことが判明した。
本来、このような人々を徹底的にあぶり出して調査を行うことが重要だが、昨年の厳格化の内容は「一律に要件のハードルを上げるもので、『不許可が前提』といってもいい。まっとうに仕事をしてきた人々が犠牲になり、不正を働いている人は裏技を使って生き残る……。そんな事態にもなりかねません。まじめに働く外国人を日本から追い出すことになってしまわないだろうかと疑問を感じます」と同行政書士は語る。

