経営・管理→永住者は、ほとんどいない
しかし、「経営・管理」から「永住者」に切り替えられるケースは「ほとんどない」と同行政書士はいう。可能性としてあり得るのは、別の在留資格に切り替えること。たとえば、いったん経営者をあきらめ、企業の社員になり「技人国」に切り替えることが法的には可能だ。
ただし、「技人国」を取得する際、日本語を使う業務に就く場合は、原則としてN2レベルの日本語力が求められることになり、今月(4月)15日から運用が開始された。「技人国」で入国しながら、単純労働に就くケースがあり、問題となったことが、政府がハードルを上げた背景にある。
このように、一部の人が在留資格を悪用したり、資格外の活動をしたりしたことにより、要件が厳格化され、在留資格通りにきちんと働いてきた人に「とばっちり」が及ぶ事態となっている。
対象は「この10年以内」の来日層
現在、日本にあるインド・ネパール料理店や中華料理店は、近年来日した人々ではなく、日本に10年以上居住して、すでに「永住者」となったり、日本国籍を取得したりした人が経営しているケースのほうが多い。「要件をクリアできず、店を畳んで帰国しなければならない」という飲食店経営者の人数は、全飲食店の数から見れば、それほど多くない。
筆者の知人に、東京・池袋や上野などで中華料理店を経営している在日中国人が大勢いるが、彼らは日本語がペラペラで、元留学生だったり、日本企業を脱サラして飲食店経営に乗り出したりした人だ。そのため、今回の厳格化問題は彼らには関係ない。
日本メディアの報道では、この点をあいまいに書いているものがあり、誤解を生んでいると感じるが、今回対象となっているのは、この10年以内に来日し、「経営・管理」で働く人々だ。同行政書士によると、中国人で「経営・管理」を取得している人の仕事分野は、貿易、民泊、EC、飲食店などがあり、飲食店は参入しやすいが、数としては多くないそうだ。

