ゼンショーに込めた3つの思い

この経営再建を巡る主導権争いが、後の小川の人生を決定づける。再建の方向性を巡り、後に吉野家の社長となる安部修仁が属する陣営と、小川が支持する陣営が真っ向から対立した。

小川側は敗れ、吉野家の大株主だった新橋商事の外食部門に移籍する。だが、不動産管理業を本業とする新橋商事と、「今晩物件を見れば翌日には手付けを打つ」外食業のスピード感は致命的に噛み合わなかった。

「同じ苦労をするなら、すっきりした形でやりたい」――後年、日経新聞夕刊の連載「人間発見」(1999年)で本人が振り返っている。