リスクを下げてリターンを狙う方法
投資家はリターンが同じであればなるべくリスクを下げたいと考えるはずです。また、リスクが同じであればなるべくリターンを高くしたいと考えるでしょう。それが投資家にとってもっとも有利だからです。
縦軸に各金融商品から今後得られるリターン(期待リターン)、横軸に各金融商品のリスクをとったグラフをつくります。リスクとリターンには比例の関係があるのですから、おおむね左下から右上に向かってプロットされたものができます。
また、各金融商品の値動きのタイミングは異なる傾向にあります。たとえば株と債券は逆の相関関係にあり、株が値上がり(値下がり)すれば債券が値下がり(値上がり)します。金融商品間の相関には1から-1の間で示される「相関係数」というものがあり、1に近いほど同じ値動き、-1に近いほど逆の値動きをすることを示します。
最も効率のよい資産配分
期待リターン・リスク・相関係数の異なる資産を組み合わせたさまざまなポートフォリオをつくると、「同じリターンでリスクがもっとも小さい」資産配分や、「同じリスクでもっともリターンが高い」資産配分の組み合わせができることがわかりました。このポートフォリオをつないだ線を「効率的フロンティア」(有効フロンティア)といいます。
もしも投資家がみな現代ポートフォリオ理論に基づいて合理的に行動しているならば、マーケットポートフォリオは、すべての投資家が選択するリスク資産のポートフォリオのなかでもっとも効率的なポートフォリオとなります。
具体的には「株や債券など、世界中の市場にあるリスク資産に、それぞれの時価総額の比率で投資するポートフォリオ」。
つまり市場全体に投資することがもっとも効率的だと結論づけたのです。
現代ポートフォリオ理論は、今なお金融の世界で幅広く利用されています。1990年には、この功績が認められて、マーコウィッツ氏はノーベル経済学賞を受賞しました。


