テクニカル指標には限界がある

トレンドブレイクしたとして、その後どうなるかを的確に見分ける方法はありません。

テクニカル派の解説書には「ダマシ(予想どおりの値動きにならないこと)もあるので要注意」などとよく書かれています。おそらく、説明がつかないからでしょう。しかし要注意と言われても、注意しようがありません。テクニカル指標の限界を感じます。

テクニカル派が参照するテクニカル指標には、ほかにもいろいろあります。

株価上下のトレンドを追いかける「トレンド系」のテクニカル指標としては移動平均線・ボリンジャーバンド・一目均衡表、相場の過熱感(買われすぎ・売られすぎ)をはかる「オシレーター系」のテクニカル指標としてはRSI・ストキャスティクス・MACDなどが知られています。確かに、それらが「はまる」タイミングは存在するものの、ダマシもまた存在しますし、完全ではありません。

スマートフォンで財務情報をチェックする人
写真=iStock.com/tdub303
※写真はイメージです

成功するデイトレーダーは5%

こうお話しすると「株価のチャートやテクニカル指標を用いて、大きな利益を上げたデイトレーダーもいるじゃないか」と思われる人もいるかもしれません。

しかし、実際にやろうとするとうまくいかないことがほとんどです。株価のチャートやテクニカル指標の形は一見同じようでも、そのときそのときのより細かな状況は異なります。つまり、再現性がないことが多いのです。

メディアに出てくるデイトレーダーは、ほんの一握りだということを忘れてはいけません。あまたいるデイトレーダーのなかで、市場で生き残れるデイトレーダーは5%程度といわれます。その裏には、95%の退場者(敗者)がいます。

成功したデイトレーダーも、すべてのトレードで利益を出すことは不可能。市場から退場するほどの痛手をたまたま負わなかっただけで、損をすることもたくさんあります。

株価のチャートは、過去の値動きの動向を読み取るのには役立ちます。しかし、将来の動向を読み取るのには役立たないというのが、私の結論です。