ファンダメンタルズ派は割安度を見る

ファンダメンタルズは、国や企業の経済状況を指す言葉。株式投資のファンダメンタルズとは、たとえば各社の業績や政治・経済・国際情勢などの情報を指します。

ファンダメンタルズ派は、各企業の本質的価値をもとに、適切な株価(理論株価)が算出できるという考えを持っています。そして、現在の株価が理論株価よりも割安になったときにその銘柄を買い、値上がりするまで保有することで、利益を得ようとします。

企業の本質的価値は、財務諸表の売り上げや利益はどうなっているか、EPS(1株当たり利益)やROE(自己資本利益率)はどうなっているか、他社にない独自の製品やサービスを生み出せそうか、参入障壁が高いかどうかなどを踏まえて算出します。

【図表3】ファンダメンタルズ派が参照する主な指標
出典=頼藤太希『投資の解像度を上げる』(クロスメディア・パブリッシング)

たとえば、理論株価が3000円のある銘柄が1000円で売られていたとします。この場合、いずれこの銘柄は3000円になるだろうと考えて投資をおこなうのです。こうした投資のことを「バリュー株投資」といいます。

ファンダメンタルズにも弱点がある

企業の価値は世の中に「付加価値」を生み出しているならば、向上していくはずです。企業価値が高まり、収益が増えれば増配の期待も高まります。自ずとその企業に投資をしたい人が集まり、株価は上昇していくでしょう。

しかし、増収増益していれば必ず株価が上がるのかといえば、残念ながらそうとは限りません。一見順風満帆に見える銘柄でも、ひとたび何らかの問題が発生すれば、株価は大きく下落しますし、業績も悪化してしまいます。

たとえば小林製薬(4967)は、26期連続で配当金の金額を増やす「増配」を続けている企業です。2026年12月期では27期連続の増配も発表しています。しかし、2024年に同社の「紅麹」の成分を含むサプリメント製品を摂取した人が腎臓の病気を発症するという問題が発生し、商品の自主回収が行われたのです。発表直後、株価は6056円から5056円へと1000円下落しました。

のちに「意図しない成分の混入が原因でほぼ間違いない」という発表が行われましたが、同社のサプリメントを含む食品カテゴリーの売り上げが急減。2024年12月期の決算では売上高が4.5%減の1656億円、営業利益が3.6%減の248億円と、減収減益になりました。さらに、127億円あまりの特別損失を計上したことにより、当期純利益(最終的な利益)は50.5%減の100億円となっています。