緊張状態を「区切れる」人は強い

五月病にならない人たちがやっていることの3つ目は、(五感で)区切る習慣です。

産業医面談の中で気がついたのは、五月病の入口に差し掛かっている方に共通する生活パターンです。外見上は、真面目で頑張り屋なのですが、内側ではいつも仕事のことを考えていて、本当の意味でのメリハリを持てていないのです。

仕事のことを考えている状態は、決してリラックス状態ではなく、緊張状態とも言えます。この緊張感(緊張状態)を区切って解くことができている人は、五月病になりにくいです。

五感で区切るとは、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感を意識的に刺激することで、仕事の緊張感(交感神経優位)をリセットし、副交感神経優位にし、結果として心身を回復させているのです。具体的には、好きな音楽を聴く(聴覚)、アロマをたく(嗅覚)、温泉やサウナに入る(触覚・嗅覚)、普段行かない美術館で静かな時間を過ごす(視覚)、旅先で郷土料理を食べる(味覚・嗅覚)などです。これらは決して特別なことではありません。しかし、やれていれば、ストレス対処に繋がります。

温泉の木桶
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なんでもいいから「趣味」を作る

五月病になりやすい方の多くは、休日も「何かしなければいけない」という義務感から思考が完全に自由にはなれず、常に緊張状態にいます。週末でもスマホから仕事の連絡を確認したり、少し気になることを調べておくことを繰り返しています。何もしない時間に罪悪感を覚える方ほど、脳がオフにならずに副交感神経優位な時間が取れず、その結果、慢性疲労が蓄積しやすいのです。

趣味を持っている人は、趣味をしている時、無意識にこの「五感で区切る」をやっています。趣味が五感のどれかに通じ、緊張状態を区切ってくれています。もしあなたが、趣味がないのであれば、ぜひ、趣味を作ってください。趣味はなんでもいいですが、日常生活の中で気軽にできることが、習慣化しやすいでしょう。

最後に、GW明けから実践できる具体的な行動を処方箋として3つまとめます。

処方箋①:仕事が始まったらなるはやで、6〜7月の有給を1日申請する
処方箋②:GW最終日の前夜から睡眠リズムを戻す
処方箋③:「5月、6月、7月にやる小さな楽しみ、趣味」を3つ書き出す