EVでも「トヨタ流カイゼン」

では、なぜ急にトヨタ製EVが米国で売れ始めたのか。自動車情報サイトのカーアドバイザーは、トヨタがその初代EVモデルの弱点を特定し、細かくそれらを潰したからだと分析している。

実際に、2026年型bZシリーズでは航続距離が25%改善したほか、テスラのNACS急速充電方式に対応して30分で80%の充電が可能となったこと、しかも基本価格が3万4900ドル(約558万円)と、新車平均価格が5万ドルを超えた米自動車市場においてお値頃感を出せたことが大きい。

こうした背景を把握した上で、2022~2025年の米国におけるトヨタの総合販売台数の推移のグラフ(高級車ブランドのレクサスを含む)を見ると、2025年に総計が250万台を突破した成長には確固たる理由があることが読み取れる。

トヨタ自動車が「6年連続世界一」

トヨタ自動車が1月に発表した2025年の世界販売台数は前年比4%増で過去最高の1053万台と、6年連続世界一となった。世界的な電気自動車(EV)シフト失速でライバルメーカーが対応に苦しむ中、お得意のハイブリッド車だけではなく、トヨタ製EVの販売までも急増中だ。トランプ関税やイラン戦争で生じた石油危機、中国の競合BYDの台頭など向かい風も吹き飛ばす勢いである。

トヨタ・ヤリスの後部にあるテールライトとトヨタの記章のクローズアップ
写真=iStock.com/franckreporter
トヨタ自動車が「6年連続世界一」(※写真はイメージです)

米国の権威ある消費者団体専門誌のコンシューマー・レポートが2025年12月に発表した38万台以上のデータに基づく最新の自動車信頼度調査によると、新車と中古車の両方のカテゴリーにおいてトヨタがライバルを抑え「最も信頼できる自動車ブランド」の首位に輝いた。

これは、流行り廃りの激しいイノベーションよりも、トヨタが自動車本来の「壊れない」という基本性能に注力した結果だと評されている。