土木技術を駆使した固い守り

名城というと、つい築城者の加工が巧みな城を想像しがちだが、こと山城に関していうと、元々の地形をいかに活かすかが重要となる。国吉城ほど地形に恵まれた城もなかなかないだろう。その壮絶な崖っぷちは、城内側から見るとさらに際立つ。

伝二ノ丸より。土塁の外側が崖
撮影=今泉慎一(風来堂)
伝二ノ丸より。土塁の外側が崖
本丸西方の谷間。左上が本丸
撮影=今泉慎一(風来堂)
本丸西方の谷間。左上が本丸

もちろん、自然地形のみを頼りにしているわけではなく、見事な技巧ぶりを垣間見られる部分も随所にある。伝二ノ丸は、土の白の真骨頂ともいうべき土塁と虎口のドッキングぶりが素晴らしい。

9逆L字の土塁の先に食違い虎口
撮影=今泉慎一(風来堂)
逆L字の土塁の先に食違い虎口
食違い虎口を外側より
撮影=今泉慎一(風来堂)
食違い虎口を外側より

攻めこんでくる敵の勢いを削ぐため、進路を屈曲させる、絵に描いたような食違い虎口。土塁も、ちょうど虎口の部分がグイッと高く盛り上がっている。