インフルエンサーの過度な信頼は禁物
多くのインフルエンサーのポジティブな側面は、世界中に大勢のフォロワーがおり、アイデアを伝えるのに非常に説得力のある方法を用いていることだ。
科学者は学ぶところがあるかもしれない。睡眠科学の大きな問題は、数多くの優秀な科学者が魅力的な方法で情報を広く伝達できていないことだ。科学者にもインフルエンサーにも、睡眠についての正確な知識を広める責任があり、互いの持つ強みから恩恵を受けることができる。
一方は科学的な研究で自らの主張を裏づけることで、もう一方はアクセスしやすく影響力のある方法で情報を伝えることで、だ。将来は、双方がもっと頻繁に力を合わせられることを願う。しかし、現時点では、まずは医師や睡眠の専門家に必ず相談し、特定の有名インフルエンサーの意見を信じこまないようにしてほしい。
睡眠のサポートのため多くの人が様々な製品を用いている。睡眠用のアイマスク、耳栓、旅行に持っていく自分専用の枕や掛け布団、ナイトウェアや靴下、バレリアン入りキャンディー、ベッドタイムティーなど思いつくだけでもこれだけある。
企業は睡眠改善に役立ちそうな商品を探す消費者のニーズに巧みに応えている。同時に、日々ますます多くのテクノロジー機器が市場に登場している。
睡眠ロボットも不眠症改善に効果がない
将来、ベッド周りでは睡眠改善ロボットを使う人ばかりになるのだろうか? 未来の人々は、夜の睡眠を向上させる機械を持つようになるのだろうか? なにやら異様なアイデアに思えるかもしれないが、実は睡眠ロボットはすでに市場に出まわっており、多くの人が使用している。
豆の形をしたクッションで、呼吸をするような動きをしたり、リラックスのための音や音楽を発して、ユーザーの呼吸を落ち着かせるべく誘導する。
問題は多くの新しいテクノロジー開発、殊にスタートアップ企業の開発では、科学研究を行うための資金があまりないことである。このため、新製品が実際に睡眠の向上に役立つかどうかを科学者が判断するのが遅れることが多い。
睡眠ロボットに関するデータでは、44人のグループが3週間使用したところ、不眠症の症状の有意な減少は見られず、睡眠、不安、うつに関する測定値にも変化は見られなかった。研究者たちは、そのロボットは不眠症患者の症状軽減には効果的ではないと結論づけた。

