AI時代にはどんな力が必要とされるか。東大卒作家の西岡壱誠さんは「知識だけならAIのほうが圧倒的に強い。これから問われるのは知識を使って考え抜く力だ。知識だけの人は最初に価値を失う」という――。
※本稿は、西岡壱誠『東大・京大入試で培う 多面的に物事を深く捉える 複合的思考力』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
最初に切られるのは「知識があるだけの人」
AIが急速に進化する時代に、最初に価値を失うのはどんな人でしょうか。
私は、「知識がない人」ではなく、「知識があるだけの人」だと考えています。
もちろん、知識は大切です。知識がなければ、考える材料がありません。けれど、知識を持っているだけなら、もはやAIのほうが圧倒的に強い。単語の意味も、歴史上の出来事も、数学の公式も、専門用語の定義も、AIに聞けば一瞬で出てきます。
これから問われるのは、「何を知っているか」ではありません。
知っていることを、どう読み解くか。どう組み合わせるか。どう判断するか。どう他者に伝えるか。
つまり、知識を使って考え抜く力です。
この力を、私は「複合的思考力」と呼んでいます。そして実は、この複合的思考力こそ、東京大学と京都大学の入試が長年問うてきたものではないかと考えています。

