最初の一言は「最近仕事どう?」でいい

マネージャー「最近仕事どう?」
部下「少し慣れてきた感じはあります。まだまだですけど…」
マネージャー「そうなんだ。少し慣れてきたんだ」
部下「お客さまとの関係を築くのに最初苦労しましたので…」
マネージャー「そうだったのか。具体的にはどんなことに苦労したの?」

1on1ミーティングと聞くと「部下と何を話せばいいのだろう?」と考えてしまうマネジャーも多いのではないでしょうか? 会議室でお互い向き合って、マネジャーから「今日は1on1ミーティングの日だ、何でも話していいぞ」と言われた側の部下も、戸惑ってしまうかもしれません。

実は私も1on1ミーティングを始めたばかりの頃はそうでした。すぐに話す内容が尽きてしまい、自分のプライベートの話など、他愛もない話で時間をつないでいたこともありました。

部下の方からプライベートの相談を持ち掛けられる場合や、マネジャーとして自己開示するためにプライベートの話を持ち出すのは構いませんが、1on1ミーティングはあくまで仕事の話がメインです。

私は部下と話したいことが特に決まっていない時は、「最近仕事どう?」と切り出すようにしています。

「オープン・クエスチョン」「クローズド・クエスチョン」という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。前者は回答に制限を持たせず、自由に答えてもらう質問形式であるのに対して、後者は「Yes/No」や二者択一などの質問形式のことを言います。

「最近仕事うまくいっている?」はクローズド・クエスチョンです。返ってくる答えは「はい、うまくいっています」か「いいえ、うまくいっていません」のどちらかになってしまい、話が広がりません。

YESとNOの文字を持つ男性
写真=iStock.com/dontree_m
※写真はイメージです

マネジャーが話を先導してはいけない

一方、「最近仕事どう?」というオープン・クエスチョン方式だと、「うまくいっています」「少し忙しいです」「面白くなってきました」「ちょっと困ったことがあります」など、様々な答えが返ってくる可能性があり、話も広がりやすいです。

だから、まずは「最近仕事どう?」というオープン・クエスチョンから話をスタートさせます。これでは仕事のどの部分のことを聞かれているのか分かりませんが、最初はそれで構いません。

返ってきた答えに対して質問をしてどんどん掘り下げていきます。冒頭に紹介した対話例では「慣れてきた」というキーワードから「お客さまとの関係を築くのに苦労した」というホンネを引き出しています。

そこから、どういった点で苦労していたのか、なぜ苦労したのか、といった感じで部下のホンネにゆっくりと近づいていくイメージです。

部下が「仕事は順調です」と答えたとしても、決して「そうか、順調なんだな。今月の○○商事さんとの商談もうまくいったもんな」などと、マネジャーが話を先導しないように注意してください。