歩くときにアイデアが浮かびやすいワケ

机に向かって必死に考えているときよりも、散歩中にふと、アイデアがひらめく――そんな経験をしたことがある人は多いと思います。

この理由の1つは、生理的なところにあります。軽い運動をすることで脳血流が高まり、酸素と栄養の供給が増えたことで脳の働きが高まることが、まず1つ。

加えて、歩くことで脳の神経細胞や血管の形成を促す「BDNF(脳由来神経栄養因子)」というたんぱく質の分泌が活性化することも、数々の研究で明らかにされています。

つまり、私たちの脳は、歩くだけでよりよく働いてくれるようにできているというわけです。

自然の中を歩くと健康になる

さらにクリエイティビティを高めるためには、歩くことに加えて「自然」という要素を組み合わせることを、私は推奨しています。つまり、自然の中での「歩く瞑想」です。

カンザス大学(アメリカ)の研究では、4日間、自然環境に身を置いた後に創造性をはかるテストを実施したところ、テストのスコアが50%も向上することが確認されています。

また、森林浴研究の第一人者である宮崎良文教授(千葉大学)の研究では、森林浴をすることでストレス軽減や血圧安定など、心身全体の健全性が増すことも分かりました。

森の中の道
写真=iStock.com/blew_i
※写真はイメージです

ここでは、歩くことで脳のパフォーマンスを高めたうえで、自然環境の力を借りて創造力を引き出す。そんなダブルの効果を狙っていきましょう。

心の中で「右、左」とつぶやく

久賀谷亮『最高の脳リカバリー法 からっぽ瞑想』(エクスナレッジ)
久賀谷亮『最高の脳リカバリー法 からっぽ瞑想』(エクスナレッジ)

歩く瞑想の具体的なやり方は、次の通りです。

できる限りゆっくりと歩きながら、脚の筋肉や関節の複雑な動き、足が地面をついて、離れる感覚などに注意を向けます。

歩行以外のことに意識がさまよい始めたら、からっぽ瞑法のときと同じようにそれを静かに認め、再び歩く動きに注意を引き戻しましょう。

歩く動きに合わせて、「右、左」とか、「足を上げる、下げる」などと、心のなかでつぶやくとやりやすくなるかもしれません。

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