原因不明の不調
つらい中学受験を経験して、「またあの気分を味わうのは嫌だな」と思った焼場さんは、高校はそのまま上の高校に進み、大学は指定校推薦を受けた。
「たぶん自分の中で、ストレスが過度にかかると良くないことが起きるっていうのはなんとなく感づいてはいたんです。通っていた高校は、たまに東大とか早稲田とか行くような進学校だったんですけど、僕は大学受験には関わらずに、高校の時の成績で行ける指定校推薦を受けたので、全然ストレスはありませんでした」
大学に進学した焼場さんは、実家から1年間通学。
「本当は、父から『大学に入ったら家から出て行け』と言われていたのですが、僕はアルバイトもせず、ずっと家から通っていました」
ところが2年生になった焼場さんを、原因不明の不調が襲った。
「朝起きて、身支度ができないとか、布団から起き上がれないとか、家から出られないとか……。大学2年って大学の中で一番頑張りどころというか、単位をいっぱい取らないといけないところだと思うんですけど、その年は全然大学に通えなくて、単位を落としまくってしまったんです」
焼場さんを襲った不調は何だったのか。
この時の焼場さんは、まだその不調と自分が生涯をともにすることになるとは、想像だにしていなかった。


