「愛子さまのお気持ち」は
未婚の女性皇族についての制度改正をめぐる天皇陛下のご意向が、当事者でいらっしゃる敬宮殿下ご本人のお気持ちも真剣に汲み取られたものであることは、疑う余地がない。ということは、敬宮殿下ご自身はすでにご婚姻後も皇族の身分にとどまられるご覚悟を固めておられる、と拝察できる。
はつらつとご公務に取り組んでおられる殿下のお姿からも、皇族としてのお務めにやりがいを感じておられるお気持ちが伝わる。
このところ、愛子天皇待望論にブレーキをかける文脈で「敬宮殿下ご本人のお気持ちが大切」とする言説に触れることがある。ちらっと耳にすると、正論のように聴こえる。
しかし、そのように述べる当人が、肝心な敬宮殿下のお気持ちを真摯に拝察しようとする態度が見られないのは、不思議だ。
両陛下のお気持ちを受け継ぐ
国民の間に敬宮殿下への期待が高まると、一部から「人気だけで次の天皇を決めてよいのか」という声も聞こえるようになった。しかし、誰も人気“だけ”で決めてよい、などと思っていないはずだ。
そうではなくて、天皇皇后両陛下にお子さまがいらっしゃり、その方こそが誰よりも両陛下のお気持ちやお考えをまっすぐに受け継いでいらっしゃることが明らかなのに、「女性だから」というだけの理由で皇位継承のラインからあらかじめ排除されるルールはおかしい、と考えているにすぎない。
敬宮殿下への共感と敬愛の気持ちが高まっているのも、両陛下によって愛情豊かに育てられた殿下こそが、「国民と苦楽を共にする」という皇室の伝統的な精神を次代に受け継ぐのに最もふさわしい、と受け止めているからにほかならない。
皇位が「世襲」とされているのは、単なる血統の継承だけでなく、むしろ精神の受け継ぎこそが核心だろう。「国民統合の象徴」という地位も、国民から幅広く共感と敬愛の気持ちを集めてこそ、期待されている役割を十分に果たすことができるのではないだろうか。
(初公開日:2026年1月23日)

