国民の意思が予算に反映されるようになる
この改革が目指すものは、突き詰めれば「財政の民主化」である。
選挙で示された国民の意思が、補正という一部的な経路ではなく、当初予算に直接反映されるようになる。国民は政治家や政党を選ぶことで、その理念が実行されうる。
また、その予算の結果を検証することで、次にやるべきことがわかり、次の政治家を選べる。
政権交代はそのようなプロセスでおこなわれるべきだが、現在の官僚主導では「その差はわずか」であり、目玉政策の違いくらいでしか選べず、結局、官僚との協業が得意な自民党中心の政権が長く続くことになってしまう。
この「財政革命」は、成功すれば日本政治を根底から変えうるものである。
ただし、失敗すれば、官僚、メディア、既存政治勢力から激しい反発を受けるだろう。だからこそ、これは小手先の制度改正ではない。高市総理が政治生命を賭ける理由は、ここにある。
選挙になれば、多くの有権者は各党が発表する派手な減税やバラマキに飛びつくだろう。だが、いま本当にやるべきは、予算を政治主導にして、国民の真の意味での選択肢を手に入れることではないだろうか。
難事業だからこそ、政治生命を賭けた
予算編成の仕組みを変えることこそが、選挙が本当に意味を持つ政治への転換である。
高市首相が解散総選挙をやる真の狙いは、まさにここにある。安倍晋三という巨大な政治家を「通過」し、自らの手で政策を積み上げてきた高市首相だからこそ、この誰も挑まなかった「財政革命」に踏み込もうとしている。
日本の戦後政治において、「財政改革」や「行政改革」を掲げた首相は少なくないが、予算編成の仕組みそのものに正面から挑んだ首相は、事実上、存在しなかった。
その評価されざる難事業に立ち向かう高市首相が、今回の総選挙を「政治生命を賭けた戦い」と位置づけたのは、当然だと言える。
高市首相の覚悟を評価して受け入れるかどうかこそが、この総選挙の最大の争点だと思う。
(初公開日:2026年1月26日)

