小学生男児や海外ユーザーにも目を向けて

一方、より注視しているのが「小学生の男児」だ。小学生のガシャポンユーザーの割合は現在は、女児の方が多い印象だという。

「男児にガシャポンを訴求する際のキーワードは『遊び』だと思います。私たちが子どもの頃は、『ワクワクしてガシャポンを回す→その商品で友だちと遊ぶ』のが一連の流れでした。商品自体で楽しく遊ぶことができれば、小学生男児の間でガシャポンがもっと流行するのではないかと考えています」

こうした狙いでおもちゃ会社ならではの取り組みとして、人気の玩具『ハイパーヨーヨー』シリーズとコラボした「ハイパーヨーヨーカプセル」が登場した。カプセルがそのままヨーヨーになる設計で、簡単な組み立てですぐに遊ぶことができる。まさに「回す→遊ぶ」というガシャポンならではの楽しさを凝縮した商品だ。

また、海外ユーザーも視野に入れた意欲的な商品が「VIRUSWEETS(ウイルスイーツ)」である。「スイーツ」をテーマにしたオリジナルIPで、“甘さ”と“毒々しさ”のコントラストが特徴だ。

©BANDAI 発売元:バンダイ ※店舗により取り扱い状況が異なります。なくなり次第販売終了
撮影=山本春花
©BANDAI 発売元:バンダイ ※店舗により取り扱い状況が異なります。なくなり次第販売終了

「『VIRUSWEETS』は、国内はもちろん海外展開も意識したシリーズです。虚無っぽい表情や身体の傾きで、可愛らしさの中にも尖った印象のあるデザインにしています」

VIRUSWEETSはほぼ世界同時展開で、第1弾と2弾を合わせて55万5000個を出荷。第3弾にいたっては、単独で45万個超を出荷し、大ヒットを達成した。「今までにない“カプセルトイ発の人気キャラクター”になれば」と、滝口氏は期待を込める。

自販機・カプセル自体も進化し続けている

多彩なガシャポンの商品展開と切っても切り離せないのが、自販機の進化だ。

「2021年にリリースした『プレミアムガシャポン』は500円硬貨を投入できる、今までにない設計です。これにより最大2500円までの高価格帯アイテム展開が可能になりました。

また、2022年リリースの『フラットガシャポン』は、最大A4サイズの平面アイテムを出せる自販機です。この自販機の誕生により、うちわやポスターなど、従来のガシャポンのイメージを更新するような商品が続々と生まれています」

そして、自販機に入れるカプセル自体も進化し続けている。2024年にはガシャポン史上最大サイズの「90mmカプセル」や、炭酸カルシウムを配合しプラスチック使用量が約半分だという環境に配慮したカプセル「グリーンカプセル」が誕生した。

「自販機やカプセルを自社開発し、新仕様の商品をお届けし続けていることが、カプセルトイ市場で一定の支持を獲得できている要因のひとつだと考えています」と滝口氏は言う。

(右)ガシャポン史上最大の90mmカプセル
写真提供=バンダイ
(右)ガシャポン史上最大の90mmカプセル