トライアンドエラーによりヒット作が誕生
バンダイの商品戦略はこうしたトレンドを踏まえつつ、同時に“数のアプローチ”を十分に行っている。
まず主な売り場として、バンダイナムコグループ企業と協業で企画・運営しているガシャポン専門店「ガシャポンバンダイオフィシャルショップ」を、現在国内275店舗、海外132店舗展開している(2026年1月末時点)。
次に発売する商品数の確保だ。現在は月120種類以上のアイテムを発売している。そのため、開発担当者はテレビやSNSなどの各種メディアをくまなくチェックするだけでなく、さまざまなジャンルの売り場・イベントなどに足を運び、商品アイデアのネタ探しを常に行っている。
数多くの企画が上がってくる中で、「開発担当者が『面白い!』と思って企画した商品は、できる限り尊重することを心がけています」と滝口氏は言う。
「かわいい」に別の要素を掛け合わせる
ガシャポンの人気商品はどのように生み出されているのか。商品戦略について聞いた。
「昨今のガシャポン商品は、『実用性』もひとつのポイントです。ガシャポンを回す動機は『かわいいから』『誰かに見せたいから』などが主ですが、そこに実用性という価値が加わると、購買の後押しになります」
“かわいい×実用性”でヒットした好事例が「めじるしアクセサリー®」だ。ペットボトルや傘、バッグなど、多様なアイテムにつけて楽しめる商品である。初登場は2020年、すでに約450アイテム以上が登場し、爆発的な人気を誇っている。
この商品が生まれたのは、開発担当者の「会社の冷蔵庫にペットボトルがたくさん入っていると、どれが自分のものなのか分からなくなる。ビニール傘も自分のものが分からなくなることが多い。かわいい“めじるし”をつけたらいいのでは?」というちょっとした気づきがきっかけだったそう。
「また、20~30代の男女に人気なのが『リバイバル』を軸にした商品です。子どもの頃に夢中になっていたアニメ・漫画のキャラクターやアイテムを、ガシャポンの商品として展開しています」
たしかに現在は「Y2K」などを代表とする「平成リバイバルブーム」のまっただ中である。これを似たような現象が、カプセルトイ業界でも起きているのだ。


