敵意を持つ人は敵意をむしろ感じている人

あなたに敵意を持って接してくる人は、たいてい「自分への敵意」を勝手に感じています。

アメリカの精神医学者アーロン・ベック(ペンシルベニア大学教授)が、興味深いことを指摘しています。

ベック氏によれば、サイコパシー傾向の強い人のなかには、「周囲の人間が自分に敵意を持っている」という思い込みに近い認識を持っているケースがあるそうです。だからこそ彼らは「自己を守るために」敵意を持って対抗してくるのです。

彼らは、「奪う側になることで奪われる側になることを避けているのであり、そのために、自分には社会のルールを破る権利が与えられている」とすら思っている節があります。

周囲はなにも奪おうとはしていないのに、そういう思考が働いてしまうのです。

指をさして怒るビジネスマン
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きつい目つきの人はむしろ衝突を避けたい人

怖いと感じるほどきつい目つきの人は、あなたに敵意を向けているわけではなく、むしろ「衝突を避けよう」としている可能性が高いです。

アドレナリン濃度の高い個体は攻撃性が高く、同様の性質を持つ個体とは衝突しがちになります。

そこで、衝突を回避しようと思ったら、自分と同様の個体を見抜き、鉢合わせしないようにする必要があります。

つまり目つきが鋭い人は、他者に〝がん〟をつけたり敵意を向けたりしているというよりも、衝突を避けるために無意識にそうなっているかもしれないのです。

ただ、どちらにしても、きつい目つきの人が攻撃性を秘めているのは事実で、怖いと感じること自体が間違っているわけではありません。