会議が「しーん」となるのは、なぜなのか。一級建築士の高原美由紀さんは「メンバーの発言を促すには、座席の配置や環境などを工夫するといい。たとえば、チームのリーダーが座る場所にも、明日からすぐに試せる“正解”がある」という――。
※本稿は、高原美由紀『できる人は25分で「場所」を変える』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
「会議の発言数」は座席位置で変わる
「うちのチーム、優秀な人がいるのに、なぜか思うような成果が出ないんです」
こう悩むリーダーは多いのではないでしょうか。なぜ、チームが動かないのでしょう。一般的に、チームの生産性を上げるために2つのことに注目します。1つ目は「人」です。優秀な人材を採用し、研修で能力を向上させ、制度を整える。2つ目は「仕組み」です。ITツールを導入し、業務プロセスを改善します。でも、見落としがちなのが第3の要素、「場」です。
本稿では、「場」がチームの生産性、創造性、自律性をどのように左右するのか、その仕組みを見ていきます。
会議での発言をうながす座席配置から、決断を早める方法、そして創造性を高める環境まで――明日から実行できる「場のしかけ」を具体的にお伝えします。
皆さんも会議で、ほとんど発言しない社員を見たことがありませんか。入社3年目の優秀な社員、田中さんの例です。
「何か意見はありませんか?」と部長が声をかけても、田中さんの答えはいつも「とくに……」。普段の雑談ではよく話し、面白い提案もたくさん出します。なのに、会議になると急に口数が減ってしまうのです。
なぜでしょうか。
よく見ると、チームメンバーは毎回なんとなく同じ席に座っていました。部長は奥の席、ドアの近くに座る人も決まっていました。会議室は図表1のような配置でした。
田中さんはテーブルの一番端の席に座っていました。実は「端の席」に座ると、発言が減る傾向があります。


