トランプ支持者が求める移民の「同化」
【金成】テキサス州の国境沿いの町に行けば、バイデン政権の頃に比べて、移民の流入が激減したのは間違いないそうで、その「目に見えた変化」はかつての民主党の支持層からも歓迎されていました。
【小泉】ヨーロッパでも、ドイツのメルケル政権が100万人の中東難民を受け入れると決定した際には非常に大きな反発がありました。実際に「仕事が奪われる!」みたいな危機感もあるだろうし、文化が違う、宗教が違う、治安レベルが全然違う人たちがワーッと流れ込んでくることへのストレスもあるでしょう。
【金成】トランプ支持者たちは「同化」という言葉をよく使います。「かつての移民は同化した。英語を学び、我々の風習を取り入れて、社会になじんでいく努力をした。1世がその努力をして、2世は同化する」と。ところが「今はそうじゃなくなっている」という不満がほぼ共通項として聞こえてきます。
【小泉】トランプ支持者が言う、「同化するかつての移民」ですね。
そもそもテキサスは誰の土地なのか
【金成】そうです。しかし今増えているのは、言語、見た目、宗教、聴く音楽まで違う移民で、それが一定数を超えたときのフラストレーションをトランプ支持者は語ります。増加するヒスパニックに対する不満をテキサス州で白人から聞いたことがあるのですが、テキサスってそもそも誰の土地かって話をするとなかなか難しくなる……。
【小泉】スペイン領になって、メキシコ領になって、アメリカ合衆国になったわけですが、そもそも先住民が暮らしていたところですからね。
【金成】そこの半数以上がヒスパニックになって、「サービス産業で働きたいならスペイン語をしゃべれないと無理」となると、移民問題は文化面だけでなく、経済面でも大きなインパクトを及ぼします。
例えば都市部のホテルに行けば、室内清掃などのサービスの大半は移民労働者が担っているし、移民らしき人が自転車でデリバリーしている姿も毎日当たり前のように見ます。
「こういう仕事を白人はやりたがらないのが現実なんだろうな」と感じます。

