あっという間に巻き込まれていく

「入院前の元気な状態に戻らないまま退院となることも多く、突然介護が必要だと言われたらパニックになりますよね。特に、地域包括支援センターとつながっていなくて、介護認定も受けていない場合は、介護保険制度の仕組みや情報がまったくわからず未知の世界でしょう。何をどうするべきか、どこまでやらなきゃいけないのか、一気に情報と選択肢が押し寄せてきて混乱します。よく聞かれるのは『基準がわからない』という話です」(太田さん、以下同)

太田さん曰く、親の入院から介護に一気に巻き込まれることが多い。
撮影=プレジデントオンライン編集部
太田さん曰く、親の入院から介護に一気に巻き込まれることが多い。

身体介護や家事などの生活援助をしてくれるヘルパーさんを頼んだり、デイサービス(通所介護)を導入するとしても、ケアマネジャーと親本人と話し合って決めなければいけない。決まればルーティンになるけれど、決まるまでが案外大変だ。

「今度は親が拒んだり、文句を言い始めたりします。『ヘルパーなんかいらない』『あれは嫌、これも嫌』『あんな年寄りだらけのところなんか行きたくない』と。仕事どころではなくなり、思いあまって介護離職に踏み切っちゃう人もいるんです。親の老いに対して、対策も準備も何もしていないと、あっという間に“巻き込まれていく”んですよ」