ワンルームに「東大」ができた

大学近くにあった私の下宿先のワンルームで、約4万個のレゴブロックを使って巨大な安田講堂を作りました。東大レゴ部の最初の作品です。2006年の秋、まだミクシィのコミュニティでしかなかった東大レゴ部に参加したら「すごい子がいる」と先輩に紹介され、同じ1年生の三井君と出会いました。

高校生にして「TVチャンピオンレゴブロック王選手権」で準優勝した三井君の実力は折り紙つき。実物の安田講堂の40分の1サイズを手描きで設計し、万単位のブロックを色や型別に仕入れるノウハウまで熟知していました。圧倒されましたね。

三井君が設計や曲面の造形が上手なら、僕は窓枠や時計の文字盤など細かな演出を得意としていました。「まるで本物だ」と思わせ、見る人を喜ばせるには、ディテールで魅せることが重要です。仕事も同じ。商品を作ったり、お店づくりをするときはお客様目線が大事。レゴ®認定プロビルダーになった三井君と僕は、いる場所は違えど「見る人を楽しませる」という哲学を共有しているのではないかと思います。

安田講堂の制作が終わったら解散する予定だったレゴ部は、学祭の人気投票で1位を獲得したのを機に活動を継続。三井君と共に大学4年間を過ごしました。今は自分の子供がレゴブロックに夢中です。先日は親子で名古屋のレゴランドに行き、三井君監修のワークショップも見かけました。彼が次はどんな作品で魅了してくれるのか、今後も応援しています。(大村)

大村浩一さん、三井淳平さん
東京都目黒区の東京大学駒場キャンパスにて。

※本稿は、雑誌『プレジデント』(2025年12月19日号)の一部を再編集したものです。

(構成=内藤 慧(本誌編集部) 撮影=遠藤素子)

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